33.コロナ時代の今こそお金の話をしようpart2
――自分が理解していない投資を始めたり、先週ほかの人が儲けたからといってやり始めたりしても、上手くいくことはない。最低なのは、株が上がっているという理由で買うことだ。――
ウォーレン・エドワード・バフェット
投資について考えようpart2
久しぶりに更新します。もうGWも終盤ですね。このところはプログラミングのことなどすっかり忘れて、仕事に関係する簿記の勉強などをしていました。
最近はウェブ上に便利な勉強サイトやYoutubeチャンネルがたくさんあり、スマホ一台でいつでもどこでも勉強できるので、本当にいい時代です。
小説も漫画も紙に慣れてしまった私の世代だと、どうしてもテキストが欲しくなったりしますが、それもメルカリで数百円払えば簡単に手に入ります。
閑話休題。今回の記事は、前回に引き続き投資の話をします。
お金に関する予備知識
前回の記事で、お金を増やすための手段には、①給与所得、②預金利息、③税金還付、④投資利益があり、近年の日本では②に期待できないので、③や④が重要だと書きました。
しかし、日本人は1980年代のプラザ合意や住宅バブル崩壊という歴史的な節目を経験したためか、「投資=危険、投資家=怪しい」という印象を持つ人が多い気がします。
ここでその印象の是非について論じるつもりはありませんが、その前にまずはお金の歴史について紹介してみたいと思います。
先物取引と日本人
石油などの資源に投資する「先物取引」あるいは「先物市場」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
先物取引とは、いわゆる石油や穀物のような資源(英語でコモディティと呼びます)の価格が、将来上がるかどうかを予測し、先取りして売買するものです。
先物取引は、まだ湧いてもいない石油、収穫してもいない穀物について、現時点で勝手に値段を決めて売り買いするという、まるでスマホゲームのような投資取引です。
そんなギャンブル的かつ玄人向けなオーラが漂う先物取引、実は、世界で初めて行われたのは江戸時代の日本(大坂堂島米市場)だということをご存じでしょうか。
- 作者:高槻 泰郎
- 発売日: 2018/07/19
- メディア: 新書
詳細については参考文献に任せるとして、ここで私が伝えたいことは、日本人は昔から一貫して投資嫌いだったわけではなく、世界最先端だったこともあるという点です。
他にも、5年に1回という高頻度で火事が起こる江戸の町では、「いずれ火事で失うくらいなら、裸一貫、宵越しの銭(財産)は持たない」なんて言葉もあったくらいです。
要するに、江戸時代の日本人は、まだこの世に存在しない米でマネーゲームを楽しみ、給料はその日のうちにパーッと使い切る、根っからの投資家・浪費家だったわけです。
それがどういうわけか、日本人は財産を銀行に預けて貯金することを至上の喜びとする国民となりました。一体なぜでしょうか。一説には、第二次世界大戦が発端だと言われています。
太平洋戦争がジリ貧の闘いだったことはよく語られますが、当時戦費を調達したかった日本政府は、全国民に「貯金するやつしか勝たん」というキャンペーン*1を張っていました。
貯金は、要するに個人の財産を銀行経由で国家に預ける(銀行や国が破綻したら毀損する)ということなので、お金を集めたい国にとっては都合が良いイメージ戦略だったわけです。
この貯金信奉は高度経済成長期を経てなお現代まで脈々と受け継がれ、今や日本人の美徳というべき行動原理になっています。
以上のとおり、「日本人は投資より貯金が好き」という固定化されたイメージも、実は時代とともに移り変わってきたものだということが分かります。
貨幣の要件
世界最古の貨幣は、古代中国の殷王朝における宝貝(子安貝)と言われています。貝を物と交換していたため、「購」などのお金にまつわる漢字には貝へんのものが多いようです。
宝貝は、装飾品としてそれ自体に価値があり、特徴的な形状で真贋が判別しやすく、軽くて小さく持ち運び容易で、炭酸カルシウム製で長期間保存できるため、貨幣に向いています。
貨幣の要件は、①価値尺度機能、②価値交換機能、③価値貯蔵機能、の3つだと言われています。宝貝は、鋳造や活版印刷の登場前に要件を満たす良い候補だったわけです。
①の価値尺度機能というのは、物に「宝貝〇個分」という値札を付けることで、物にどの程度の価値があるのか、売買の交渉に入る前から万人が把握できるという機能です。
②の価値交換機能というのは、物々交換の時代のように欲しい人とあげたい人が直接会って交換しなくてもよく、宝貝を媒介して物と物の交換行為が行えるという機能です。
③の価値貯蔵機能というのは、豊作・豊漁の年に得られた恵みを宝貝に替えて貯蔵し、不作・不漁の年に備えることで、時間的変動に左右されずに暮らせるという機能です。
ところで、宝貝が貨幣だった時代は、宝貝の宝飾品としての価値は自然界に存在する総量(希少性)で決まっていました。他方、紙切れや金属硬貨は現代においてそれほど希少ではありません。
ならば現代において、何が貨幣の価値尺度を決めているのでしょうか。ずばりそれは、中央銀行の貨幣発行量です。日本なら日本銀行*2、米国ならFRBという組織が、貨幣の発行権限を持つ中央銀行です。
経済の登場人物
宝貝で物を買っていた時代に比べると、現代の社会構造はかなり複雑です。なぜ複雑かと言えば、単純にお金にまつわる登場人物や仕事の種類が増えたからです。
「お金は天下の回り物」ということわざがありますね。現代において「天下」とは、①政府、②中央銀行、③普通銀行、④企業、⑤国民、を指していると考えられます。
①政府の役割は、企業や国民から税金を集め、そのお金を国全体の安定や成長のために使うという約束で、予算を組んで再配分することです。
②中央銀行の役割は、貨幣を発行する権限を持ち、普通銀行に資金を供給して、貨幣の価値・信用ひいては国全体が持つ財産の価値・信用を安定させることです。
③普通銀行の役割は、中央銀行の指示に従い、企業や国民にお金を貸したり預けてもらったりすることで、お金が足りない人と余らせている人とのマッチングをすることです。
④企業の役割は、普通銀行と株主からお金を借りて、モノやサービスを提供してお金を稼ぎ、その余剰を普通銀行への返済、株主への配当、従業員への給与、設備投資等に使うことです。
⑤国民の役割は、企業で働いて給与を受け取り、企業から受けたモノやサービスの対価としてお金を支払い、その余剰を普通銀行への預金、企業への株式投資等に使うことです。
並べて見ると、企業と国民の役割は相補的になっていて、お互い持ちつ持たれつで主役級を担っている気がします。他方、政府や中央銀行の役割はなんだか間接的で裏方っぽい印象です。
真ん中の普通銀行についてはすべての登場人物に絡んでいて、かといって主役にはなり得ない、いわば劇のナレーション的な立ち位置だといえます。
日本経済に関する予備知識
お金の歴史と登場人物について一通りさらったところで、今度は現代にフォーカスします。私たち国民は主役級を演じている割に、裏方の動きや劇全体のシナリオには疎いところがあります。
1980年代のバブル崩壊から失われた20年、2008年のサブプライムローン問題(リーマンショック)、低迷し続けた日本経済にある種の転換点が訪れたのは2012年12月でした。第二次安倍政権の発足です。
かつて米国のレーガン大統領が行った、緊縮財政、民営化、規制緩和、市場原理主義を特徴とするレーガノミクスになぞらえて、自分の名前をもじったアベノミクスという経済政策を実行したのです。
アベノミクスの狙い
アベノミクスは、緊縮財政が特徴のレーガノミクスとは逆で、むしろ政府が積極的に借金をして企業や国民にお金をじゃぶじゃぶ供給し、景気をよくしようという戦法でした。
具体的には以下の流れです。
過程1:政府は、国全体の安定や成長のために使うという約束で、予算を急激に増額・拡大する。
過程2:当然、税金だけでは予算額に届かないので、不足分は借金(国債の発行)で補う。
過程3:政府は、発行した借金証明書(国債)と引き換えに貸し手からお金を受け取る。貸し手は投資家と日本銀行。
過程4:日本銀行は、手持ちのお金ではなく、新しく刷ったお金と引き換えに借金証明書(国債)を受け取る。
過程5:企業や国民にたくさんのお金が行き渡って、日本の景気(みんなの気分)が高揚してアゲアゲパーリナイになる。
過程6:日本銀行の手元には、政府の借金証明書(国債)のストックが溜まっていく。でも政府を信頼しているから全然気にしない。*3
以上のように手順を整理してみると、あることに気が付きます。借金を肩代わりしてくれるのは、政府でも普通銀行でも企業でも国民でもなく、日本銀行(棒グラフの最上部)だということです。
そして、貨幣を刷る権限を持つ日本銀行であれば、過程4で無限の錬金術を行うことが可能なのです。なんかゲームのチート(アクションリプレイ)みたいで凄いですよね。
この無限の錬金術を活用した財政拡大のことを現代貨幣理論(MMT)と呼び、世界では日本しか行っていません。安倍さんは鋼の〇金術師だったんだ! すごいぜアベノミクス!
アベノミクスの盲点
かつて安倍さんが描いた未来予想図Ⅱ(第二次政権だから)をおさらいしていると、あることに気が付きます。「給料上がらないし、景気良いって聞かないし、全然アゲアゲになってなくない…?」
私はアベノミクスが失敗だったと批評できるような経済学者ではないので、その成否には触れません。ここでは、アベノミクスの狙い通りに景気が良くならなかった理由、すなわち盲点に言及します。
その盲点というのは、「景気というのは、企業や国民みんなの気分(心理)であって、道路や橋のようにお金を注げば改善するものではない」という点です。まさに人の心は金じゃ買えないわけです。
その証拠に、以下のグラフをご覧ください。先ほどと同じ日本銀行の資金循環統計から取ってきた、企業(銀行除く)と国民の持つ資産の推移です。
資産の全体額は増えているので、企業にも国民にもお金は行き渡りました。しかし問題はその行き先です。棒グラフの最下部は現金・預金ですが、アベノミクスの2012年以降一貫して増加しています。
結局、企業はリーマンショックのような恐慌に備えて、国民は将来や老後の不安に備えて、とりあえず貯金してしまったということです。これではみんなの気分はアゲアゲになりようがありません。
また、企業は労働者に給与を払う立場なので、その企業が貯金を増やしているということは、国民の給与に還元されていない可能性があります。事実、日本企業の平均給与は先進国でも低いレベルです。
さらにもう一点、注目すべきは株式等の資産です。企業では特に株式等の割合が急増しています。国民家計でも増えています。つまり、アベノミクスは景気というよりは株価をアゲアゲしてしまったわけです。
他にも、前節で日本銀行が借金証明書(国債)を買っていると言いましたが、実は日本銀行は日本企業の株式も買っています。その結果として、アベノミクスは歴史的な株価上昇をもたらしました。
日本人こそ株を買え
ド〇ゴン桜の名言になぞらえてみました。以上のように、政府主導で日本銀行の無限錬金術を活用し、株価を強引に押し上げている今の状況は、まさに官製バブルであり、正直言って異常です。
この異常な状態は、企業や国民にお金を使ってもらうためにやっているので、正しく機能すれば景気が良くなって物価が上昇し、正しく機能しなくても株価は上昇する(事実している)と言えます。
言い換えると、このまま日本銀行がお金を刷り続ける限り、どう転ぼうと長期的に現物(不動産・コモディティ)や株式等の値段は上がり続け、相対的に現金の価値は下がり続けます。
ご参考までに、以下のグラフは各国の国民が持っている資産内訳の国際比較です。日本人が欧米人に比べて貯金を好み、暗に将来への不安を抱えていることが伝わってきます。
以上のことから、私はアベノミクスとその余波を経験している日本人こそ、国内外の株式等への投資を考えた方がいいと思います。
株式投資のススメ
株式等に投資をしよう! と声高に主張しても、なかなかいきなりは難しいです。何しろ日本は「投資=危険、投資家=怪しい」ですから、投資と口にしただけで親族友人から猛反対に遭うわけです。
まずは前提知識として、株式というのが何なのかご存じでしょうか。私はきちんと学校で教わったことがありませんが、とりあえず「企業がみんなからお金を募るときの引換券」と理解しています。
以前の節で、企業の役割は「普通銀行と株主からお金を借りて、モノやサービスを提供してお金を稼ぎ、その余剰を普通銀行への返済、株主への配当、従業員への給与、設備投資等に使うこと」と説明しました。
つまり、企業がお金を得るためには、銀行から借りるルートと、株主から借りるルートの2つが存在することが分かります。そして、前者は利子、後者は配当金という形で利益を還元してあげるのです。
したがって、株式を買うことは、その会社の利益還元に期待して、一時的にお金を融通してあげることを意味します。株式投資は、ある意味で個人が銀行の真似事をしているとも言えます。
米国企業の魅力
株式を買うことはその会社の利益還元に期待しての出資ですから、当然将来的に利益を上げられる可能性が高い企業に投資をすべきです。そんな企業がどこにあるかと言えば、私はまず米国と答えます。
というのも、今や米国のGAFAMをはじめとする巨大IT企業群は、もはや反トラスト法違反すれすれの独占的な地位を占めており、今後も世界中で利益を上げていく見込みがきわめて高いからです。
日常生活でも、Uber Eatsで外食を注文したり、映画館でコーラを飲んだり、Amazon PrimeやNetflixで動画を見たり、仕事でMicrosoft Excelを使ったりと、米国企業の製品・サービスを見ない日はありません。
また、米国ではシリコンバレーをはじめとするテック拠点が有効に機能しており、将来ヒットしそうな技術はすぐに起業して、それをGAFAMが豊富な資金力で買収(M&A)し、それを知った投資家が株を買い足します。
このように、日本のような借金先行の官製バブルではなく、米国では真っ当なイノベーション先行の株価上昇が見込めるので、米国株は世界中の投資家から絶大な支持を集めています。
中国のような新興国市場も将来性はきわめて高いものの、株主保護の法整備が不十分なのと、新興国通貨の為替相場が不安定なので、企業が利益を出しても株主のもとへ返ってくる保障がありません。
以下の記事のとおり、中国は非常に魅力的な投資先ではありますが、最初に手を出す先としてはおすすめできないです。
米国株の買い方
それでは、具体的には米国株をどうやって買えばいいのでしょうか。答えは簡単です。日本の証券会社で口座を開設し、銀行口座からお金を入金して、適当な米国株式を買い注文するだけです。
米国だからといって、英語が読めなくても問題ありません。日本の証券会社がスムーズに株式購入を代理・サポートしてくれます。ウェブサイトもすべて日本語です。
別に回し者ではないので特定の証券会社に肩入れすることはありませんが、前回の記事のとおり、私は楽天証券でつみたてNISA口座を作り、非NISA資金用にSBI証券と住信SBIネット銀行の特定口座(源泉徴収あり)*4を作っています。
さて、無事に証券口座を開設できたら、いよいよお金を入金して買い注文です。とその前に、以下の2つの観点で投資戦略を練っておく必要があります。
【集中と分散】(A)個別企業の株式を一点突破で買うか、(B)いろいろな企業の株式をまとめて買うか。
Aだとハイリスク・ハイリターン(俺はテスラに賭ける!うおおおお!)ですし、銘柄を選ぶには米国企業の経営状況の把握(資料はEnglish)が必要なので、初心者はBがいいと思います。
Bを選んだ場合には、上場投資信託(ETF)という手っ取り早く株式銘柄の分散をしてくれる商品があるので、それを買い注文します。
【円と米ドル】(C)東証の米国株ETFを円で買うか、(D)米国投資会社の米国株ETFを米国ドルで買うか。
Cを選んだ場合には、「東証上場 米国ETF」などとググれば出てくる以下のようなサイトを参考に商品を選び、SBI証券のサイトで買い付けることになります。
Cだと米国ドルへの両替が要らないので初心者におすすめですが、東証上場だと商品が限られますし手数料が高いので、私はDを選択しています。まあこれは趣味の問題でしょう。
ただし、Dだと住信SBIネット銀行で外貨預金(両替)を行って、得られた米国ドルをSBI証券に入金して、米国投資会社の販売するETFを買い付ける、という面倒な作業が発生します*5。
Dを選んだ場合には、買い方を分かりやすくまとめてくれているサイトがあるので、ご参考までに貼っておきます。
私のおすすめは、バンガード社の販売するVDC(米国生活必需品セクターETF)という、コカ・コーラやP&Gのような企業群に投資する商品です。伝統的な優良企業ばかりなので、配当金だけで年間3%近くもらえます。
米国株の注意点
上述のとおり、米国企業は成長性がきわめて高い一方で、当然ながら為替のリスクがあります。つまり、円高になった場合にはその分のマイナスを覚悟しなければいけません。
ただし、私の個人的な見通しでは、日本銀行がお金を刷って借金証明書を引き取り続けている限り、円の価値が米国ドルに比べて急激に高まることはないと思っています。
仮にあったとしても一時的でしょうし、何より日本は食料や石油等の資源を輸入に頼らなければ生きていけない国なので、それも円高になりにくい要因です(輸入⇒円を外貨に両替⇒円安)。
最後に怖いことを付記します。ご紹介したETFという商品は、個人投資家からすると簡単に銘柄分散ができて便利な一方、莫大な資金をETFの販売会社に一極集中させることを意味します。
その結果、バンガード社等が販売するパッシブ運用型のETFは、まるで資本主義の海に浮かぶ共産主義の養殖場のように機能しているのではないか、という怖い指摘もあります。
この問題をうまく処理できないと、近い将来には米国企業の競争力を低下させ、リーマンショックのような大暴落を引き起こすかもしれませんね…。まあそれも数年で回復しますが。
以上、今回の記事はいかにも知識層ぶって、お金の歴史から投資のススメまで、ステマ感の溢れる高尚な内容にしてみました。残念ながら、SBI証券から広告料は一銭ももらえません。
日本の高校でも家庭科の時間に資産形成の授業が加わるそうですね。せっかく平和で豊かな国に生まれ、投資環境は揃っているのに、投資のことを知らないのは勿体ないと思います。
また、投資を始めることで、世界経済、企業経営、テクノロジーのニュースに目ざとくなり、労働者とは違った側面から社会を見ることにも繋がるので、ある種の社会勉強にもなります。
稚文をお読みいただきありがとうございました。
*1:「欲しがりません、勝つまでは」というキャッチコピーが有名ですね。
*2:正確には、硬貨は国(造幣局)が作っていて、紙幣は日本銀行が刷っています。
*3:人々がこの危うさを気にするようになったら、例えば、ムーディーズのような機関が日本国債の格付けを急激に下げたら、何が起こるのでしょうか。これは想像ですが、日本銀行の発行する貨幣の信頼が損なわれ、内外の投資家が一斉に円をドルやユーロに両替して、円の価値が大暴落します。でも、例えば円の価値が10分の1になって困るのは貯金している国民であって、逆に借金している政府は借金の額が10分の1になるので返しやすくなります。信用が失墜したのは政府や日本銀行なのに、なぜか国民の貯金が生贄に捧げられるわけです。
*4:特定口座で得た投資利益は自分で確定申告する必要が無いので、何か特殊な事情がない限り初心者には特定口座をおすすめします。開設手続きの途中で必ず特定口座(源泉徴収あり)を選ぶボタンがあるはずなので、間違えないように気を付けましょう。
*5:なお、かなりマニアックな話ですが、米国ドルに両替した日と米国ETFを購入した日がずれていた(購入が遅れた)場合、その間にドル/円の為替が変動してしまうと、特定口座でも確定申告が必要になります。申告忘れで脱税にならないように注意しましょう。参考URL:https://diamond.jp/articles/-/215350