14.動物園に行きました
――最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。――
チャールズ・ロバート・ダーウィン
ちゃんと生きてます
最近、更新が滞っていましたが、単にこのところの休日がいろいろ忙しかっただけで、元気に楽しくやってます。よく考えたら、前回の記事が「風邪を引いた」という内容だったので、死亡説が流れてもおかしくないですね。
休日だけでなく、平日は博士課程の(超スパルタな)集中講義を受けたりして、なかなか激動の日々を送っていました。大学で勉強していた物理でも、問題を解くための実習的な授業は確かにあったのですが、情報系は講義受けた直後に即プログラミング実習をやるんですね。
一週間後に課題提出みたいな日本の大学のノリを想像していたら、朝8時から夕方5時まで休憩もほぼ無し(昼休憩30分のみ)で、ライザップかビリーズブートキャンプ並みのスピード感でプログラムを書かされて、水曜くらいに一瞬死ぬかと思いました*1。
とはいえ、冒頭でご紹介したダーウィンの言葉にあるように、変化できない者は滅ぶ運命にあるので、こういう荒療治で学ぶ方がお気楽人間の私にはいいのかもしれません。
この辺の苦労話や得た成果は次回にするとして、今回は楽しいほうを記事にします。
動物園に行きました
動物園の定番。私は割とキリンさんが好きです。なんかいろいろ長いから。
でもゾウさんの方がもっと好きです。なんかいろいろ大きいから。
小さなミーアキャットが潤んだ瞳でこちらを見ている・・・仲間にしますか?
⇒はい / いいえ
トナカイもいました。体のサイズに対する角の長さが凄すぎてちょっと怖かったです。でもとても優しい目をしています。
オットセイみたいな水族館的な要素もごちゃ混ぜになっていて、充実していました。オットセイは身を寄せ合って日向ぼっこ中です。こっちもぼうっとしながら15分くらい眺めてしまいました。いい顔してますよね。
実は私たちの行った日は子供向けに恐竜展的なものをやっていて、割と手の込んだ恐竜のオブジェが(野ざらしで)たくさん展示されていました。
私は昔から恐竜や戦隊ヒーローみたいな男の子らしいものに興味を示さない子供だったので、これも普通にスルーしてしまったのですが、妻は恐竜大好きなので喜んで写真を撮っていました。
最後に、出口付近に建っていた銅像です。強そうなおじさんがクマを二匹捕まえて歩いてる様子です。正直、自分で説明していても意味不明です。
そもそも動物園はいつからあるのか
今では大衆の娯楽施設として世界的に普及している動物園ですが、動物を見て楽しむという娯楽が一般市民に普及したのはいつ頃からなのでしょうか。
古くには、紀元前1000年の三大文明期に、王侯貴族のような一部特権階級が動物コレクションを集めていたそうです。しかし、こうして集められた動物はあくまで貴族の権力を誇示するためのものでしかなく、現在のような大衆向けの施設は存在しませんでした。
一般市民に開放された動物園は、18世紀以降にヨーロッパで勃興した自然科学、とりわけ、大航海時代に発見された動物・昆虫たちを系統的に科学しようとする動きの中で生まれました。現行の主要学会であるリンネ学会、ロンドン動物学会、昆虫学会などが誕生したのもこの頃です。
世界最古の動物園は、1752年に開園したオーストリアのシェーンブルン動物園だと言われています。この動物園は、ハプスブルク家の女傑として名高いマリア・テレジアのために、夫のフランツ1世が7年の歳月をかけて作ったものです。テレジアは朝食の際にゾウやシマウマなどの動物を眺める時間が大層お気に入りだったそうです。
1828年には、市民の有志で組織された動物学協会により、ロンドン動物園が設立されました。設立の趣意書には、「動物の特性、習性を研究・教育する重要な役割を果たす。そして、収集した動物は見せ物ではなく科学研究の対象とする」と記載されており、当時の動物園が単なる娯楽というよりは、市民社会に要請された教育的施設であったことがうかがえます。
その後、ロンドン動物園は、学会直属の科学研究の場として機能します。リチャード・オーエンやチャールズ・ダーウインといった名立たる研究者がこの施設を利用し、各種動物学会の中心的役割を果たしていきました。ちなみに、英語の「zoo」は、元はロンドン動物園の施設名であった「zoological garden」の略称であり、それがやがて動物園を指す単語として一般化したと言われています。
他方、日本では、明治の文明開化において欧米文化の一つとして動物園が紹介されました。最初は、ウイーン博覧会に日本から出品するため、全国各地から動物を東京麹町山下町にあった博覧会事務局に集めたのが始まりだそうです。こうした政治的な動機で1882年に誕生した国内初の動物園が、現在の上野動物園です*2。
貴族の道楽だった動物収集が、やがて自然科学への探求心を満たすための教育施設となり、現在のような遊園地的な役割に変わっていったのがお分かりいただけたでしょうか。
今日のところは以上です。無意味にうんちくを挟んでカサ増ししてみたものの、あまり内容のない記事になってしまいました。風邪も治って元気が出てきたので、また少し音声処理やプログラミング関連の記事も書きたいと思います。
稚文をお読みいただきありがとうございました。